(Revenge of the)United Minds

Talkin' 'bout Music, Football(JEF United Chiba) and More.

平家の周年

 15年前、自分は今後何があろうともゲームと日本代表のTV観戦を続けていくのだと思っていました。自分を取り巻く様々な環境が速度を増していく中、どんなに忙しくともこの二つに関しては何とか時間を確保していた事を鑑み、ふとアルバイトの最中にそう思った記憶があります。

 

 しかしあれから短くはない年月が過ぎ去った今、ゲームに関してはおおよそ10年はまともにプレイしていません。最後に買った家庭用ゲームソフトは、(数年前にポッドキャスト企画で購入した携帯ゲーム機用のものを除けば)2005年末に買ったサッカーゲームが最後です。
 そもそも、その2005年には殆どゲームプレイをしなくなっており、先ほどの記憶から数年後にはゲームと距離を置いていた事になります。

 理由はいくつもあると思います。時間は勿論大きなファクターですし、情けない話ですが金銭面も無視は出来ません。それ以上に、自分がこの業界の流れに取り残されていると感じました。それは一番のめり込んでいたジャンルであるRPGのPC(プレイヤーキャラクター)が、声優の声で勝手に喋り出したり、主人公の名前を変更出来なかったり、そういった現代のゲームユーザーの要望に直面した時だったかもしれません。
 自分が80年代のゲーム体験をベーシックにした古い世代だという事は重々承知しています。時代に付いていけない者は淘汰されるのみ、だったら無理をして追いかける必要はないのではないか。そう思った私はゲームから距離を置いたのでした。恐らく、今後も再び家庭用ゲームのストリームに復帰する事はないでしょう。『スターウォーズバトルフロント』などSW関連ゲームに興味がないと言ったら嘘になりますが。

 

 とはいえ、1987~1988年(アーケード, PCE)と1992~2004年(アーケード, PCE, SFC, PS, SS, PS2, DC)の間、私の生活の多くをゲームが占めていた事実は変える事は出来ません。
 特に92年の『Street Fighter 2』をきっかけとしたのめり込みぶりは尋常ではなく、かつてのバンド仲間が「ゲーマーからミュージシャンに戻ろう!」と年賀状に書いて送ってくる程でした(ちなみに、その彼はマイノリティ界隈のDJとして現在でも名を馳せているという話)。

 かつてファミリーコンピュータを買ってもらえず、自分にとってはゲームとは無縁なメディアだと思っていた小学生時代。そんな私にとって、全ての始まりとなる作品が存在します。それが、源平討魔伝
 横スクロール、BIGモード、全方位スクロールと3つのモードに切り替わる多彩なゲーム性、奇声を発しながら(音声合成の不完全さがまた絶妙に怖い)襲い来る迫力の敵キャラ、緊迫感を煽る硬質でドラマティックなBGM、そして何より歴史上の日本を舞台にした純和風の不気味な世界観。特に最後の要素が日本史好きで周囲に同好の徒がいなかった西園少年をいたく刺激し、一気にゲームの世界に誘っていくのでありました。

 このゲームはあまり小学生向けではなかったのかもしれず、周りのファミコンキッズにはなかなか理解されませんでした。そんな中、何故か特別仲が良いわけでもなかった隣家の同級生だけが興味を示し、彼と会った時はこの作品の話ばかりしていました。
 今は亡き祖父に故郷にある大きな寺に連れて行ってもらった際、そこの風景が何とも『源平』的で、2人で大はしゃぎしながら主人公の平景清ごっこに興じた事を思い出します。迷惑な餓鬼共ですね。
 ちなみに、彼には貸しっぱなしのPCE版『源平討魔伝2』がありますが、未だに返却してもらっていません。K君、そろそろ返してくれないかな?

 

 前振りが非常に長くなりましたが、そんな私の幼少期を彩った『源平討魔伝』が今年で30周年との事。おめでとうございます。
 今年のブログ記事でTM NetworkGet Wild」の30周年も取り上げましたが、自分に大きな影響を与えたものが次々にアニバーサリーを迎えているようですね。

micalaud.hatenablog.com

 それだけ、自分も着々と老いているという事でもありますが…。

 30周年の事を知ったのは、ツイッターで記念盤の発売を偶然見かけたのがきっかけです。

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 この作品のサウンドトラックに関しては、既に10年以上前に購入済みです。

 更に、新たに加えられたボーナストラックのアレンジ・バージョンにも特に興味を引かれなかったのですが、何しろ30年です。その歴史の重み、そして私自身が受けた影響の大きさ、このゲームに関する記憶の楽しさ、そういったものを考慮し、リスペクトの意味で購入に至りました。
 以前発売されていたものと同内容のリマスター盤購入には相当に慎重になるこの私が買ったのです。ケチな私なりに、お布施のつもりでした。この手の盤は、後から欲しくなっても価格が高騰して手が出せなくなる事も多いので、後悔を予防するためでもあります。
 雑誌『GAMEgene』も、Amazonで繰り返し薦められたので根負けしました(買ったのは書泉ブックタワーだが)。ゲーム雑誌を買うのって、今世紀に入ってからは初めてではなかろうか。

 

 以上のように記念品としての側面が強いので、今回は購入したものの内容に関しては特に触れませんが、どちらも資料性が非常に高く、買って損はなかったと思います。
 特に『GAMEgene』に関しては、このゲームに関してまことしやかに囁かれてきた様々な噂(都市伝説)の真相をスタッフ諸氏があっけらかんと語っており、ある程度市場が確立していた80年代後半でも業界には破天荒な人が少なからずいたのだと興味深かったです。
 東京からほど近くこの作品のラストステージである鎌倉は訪れず、取材と称して殆ど息抜きの京都旅行に行った…という話は当時の業界の好調ぶりを物語るようでなかなか楽しいです。確かに、京都もこのゲームでは重要な都市ではありましたが(ルートの分岐点であり、ゲームオーバー時の復帰ポイントでもある)。

 

 他にも熱心にプレーしたゲームはいくつか存在しますが、アニバーサリーで関連商品を買おうと思えるのは『源平討魔伝』ただ一つです。私にとっては、ゲームの原点であり、頂点だったという事なのだと思います。