(Revenge of the)United Minds

Talkin' 'bout Music, Football(JEF United Chiba) and More.

これ(おわり)なんですか

 長い歴史を持つラジオ番組から、急な別れの言葉。

 DJ小林克也ビートルズから始まる。』 が、19年の歴史に幕を閉じました。ツイート通り私にとっては突然の事で、全く予期せぬ発表。当日一緒に聴いていた親も大いに困惑しており、肝心の小林氏の声が聞き取れない事態に。

 新番組の開始日が4月1日とされていたので、もしかするとジョークなのではないかという疑念がありましたが、近年の企業や官公庁のような悪ノリな嘘ではなく、本当に番組は終了してしまいました。 

 

 以下、続きから。 

 

 

 なかなか思い入れというのを人に理解してもらうのは難しく、また最近はそれを最初から諦める傾向にある私ですが、つまるところ私にとって『ビートルズから始まる。』という番組はこのツイート通りの存在です。

 何度もブログで書いておりますが、私にとってThe Beatlesの“再発見”があったのが2000年。番組スタートは1999年だったようですが、タイミング的には殆どずれていません。恐らくこの番組の事を最初に知ったのは我が両親でしょうが(放送局Bay-FMのお膝元千葉県在住)、私が聴き始めたのもそういったきっかけだったと思われます。

 日曜18時、翌日の学校や仕事に憂鬱な気分になりながらも、ラジオを聴ける環境があれば必ずラジオの周波数を78.0MHzに設定していました(最近はradikoが多かったですが)。何しろ、学生時代から18年の付き合いです。それは思い入れが生まれない方が不自然というもの。

 聴き始めたのが2000年だったので妹と同居していた時代。たまには兄妹で聴きましたし、それ以後も我が音楽ユニット・スピサンの相棒であるジョニー馬論の部屋でも勿論よくかかっており、音楽談義に花を咲かせました。

 一番印象に残っているのは親の車の中というリスニング環境で、母の実家である房総半島からの帰りは必ずこの番組が流れており、時間的にも一つの目安として利用していたのです。

 学生時代から今年3月までこのような状況が続いたのですから、私にとってはこれを「日常」と表現するほかなく、そういった生活サイクルが終わってしまう事に、非常に寂しさを感じます。

 

 番組終了の理由は、スポンサーである石井食品の降板。

ニュースリリース | 石井食品株式会社

  現在、Bay-FMの日曜18時は小林氏が引き続き番組を担当しており、何故別番組になったのか理解出来なかったのですが、どうやらこのリリースを見る限り、The Beatlesをメインとした内容は石井食品側からのサゼッションだったのかもしれません。そこに小林氏の個人的嗜好が上手く噛み合ったからこその起用、及びここまでの長寿番組になった理由だったのではないかと思われます。

 

 石井食品は当然ながら食品会社であり、食育やアレルギー対策などの啓蒙活動もCM等で行っていた事もあってか、石井食品製品を食材とした料理が供され、ゲストをイクスピアリや千葉県ベイエリアのホテルに招いての公開録音も毎年行われていました(華原朋美が急病でドタキャンし中止になった2016年を除く)。

  今考えると非常に太っ腹なイベントで、ただ番組をスポンサードするだけでなく、よくぞここまでサポートしてくれたなと思います。勿論番組終了は残念ですが、石井食品には感謝の気持ちしかありません。

 何しろ、私はこの公開録音イベントに2回当選しているのですから。初回当選の時には、ブログで報告しました。

blog.goo.ne.jp

  この後にも1回当選しています。我が親も2回当選(うち1回は中止になった2016年)しており、直接的に3回もお世話になっております。

 ちなみに上記リンク記事では自分で行くつもりのような事を書いておりますが、結局権利を親に譲っており、私は1回も参加する事は出来ませんでした。現在でも親不孝まっしぐらの道を歩み続けておりますので、少しくらいは恩返ししないといけません。返している恩が本当に極僅かなものですが…。

 

 番組内容は、ここ10年くらいはずっと同じ流れだったと思います。

オープニング:ビートルズカレンダーの紹介。放送当日にThe Beatles及びメンバーに起こった出来事。

エピソード:The Beatles関係者の著書を引用し、メンバーの素顔に迫る。当然ながら、手放しで賛美するような内容にはならないのがポイント。

 ちなみに、昨年から番組終了当日までジョンの最初の妻であるシンシアの自伝を紹介しており、彼女の波乱の人生と共に、ジョンの尋常ならざる普段の生活ぶりも多く取り上げられた。

リクエスト:番組後半のメイン。リスナーの葉書を読んでリクエスト曲をかけるが、特にThe Beatlesだけにこだわるわけではなく、新旧問わず様々な曲が流れる。全ては小林氏の判断次第。

 今年の1月か2月あたりに女子ヴォーカルのキラキラしたアレンジの展開の激しい曲がかかり、「ついにこの番組も昨今のアニソンが流れるようになったか、フリーダムだな」と思ったのですが、現在熱狂的なファンの多いメタルアイドルグループの曲でした。無知で申し訳ないです。

 私も何度かリクエストメールを送りましたが、小林氏の琴線には引っ掛からなかったようで一度も採用されておりません。一番最近に送付したのは昨年のジョージの誕生日近辺の放送で、リクエスト曲は「This is Love」でした。

 今でも覚えているのは、ジョージの「Blow Away」(「This Song」だったかも)をリクエストしたリスナーに対し「うーん、ごめん、今この曲ないんだー、これで我慢して!」と別のジョージのソロ曲を流した事です。「Bay-FMにDark Horse時代のCD置いてないのかよ!?」と大変驚愕したのを昨日のように思い出しますが、2004年のリマスター再発以前だったのかも。代わりにかかった曲は、確か「You」「This Guitar (Can't Keep from Crying)」「Ding Dong, DIng Dong」あたりだったと思います。

エンディング:次回予告、リクエストやイベント告知など。稀に、小林氏のCDプロモーションも。

 かつてはゲストを招いたコーナーもあり、ミュージシャンがThe Beatlesにまつわる思い出や自身の活動を語っていました。かなり聴き始めの頃だったので誰が出ていたかは覚えていないのですが、仕方がない事とはいえ事実誤認トークも少なからずあり(例えば『「Something」のソロはクラプトン』だとか、その手のもの) 、ラジオの前でツッコミを入れながら聴いていた事を思い出します。

 一番印象に残っているのは、「Blue Jay Way」をリクエストしたゲストが曲が終わるなり「ノリノリっすね」と言い、小林氏も「ゴキゲンだね、ノッてきた」と返した事。曲を聴いて頂ければこの言葉の真意がわかるかと思いますが、個人的には一番ニヤっとしてしまった出来事でした。

 他にも、The Beatlesの歌詞の小林翻訳を朗読し、曲を流すコーナーもあったと思うのですが、いつからなくなってしまったのでしょうか? 他の小林氏の番組では、同趣旨のコーナーがあるようですが。

 気になっているのは、ある時期(それこそジョージが亡くなる頃)まで小林氏は繰り返し「ジョージとエリックは、日本公演のお金の支払いで揉めて仲違いしてしまった。女性の問題では揺らがなかった二人の友情も、お金には勝てなかったようです」と逸話を引用していた事。他意はないのですが、この話のソースを知りたいとずっと思っていました。

 この件が事実であれ嘘であれ、The Beatles関連のゴシップ話は時代が進めば進むほど埋もれていくでしょうから、この手の話の真相は更に闇の中へと消えていくのでしょうね。それこそ、シンシアの著書で書かれていたジョンの素顔などはその象徴でしょう。香月利一氏の著書ではそういった話題が多く、リアルタイム世代ならではの生々しさを感じたものでしたが。

 

  前述通り、題材はThe Beatlesではなくなったものの、DJ小林克也の番組は同じ時間で続いています。

 「『ビートルズから始まる。』のスピリットは終わったわけではありません、これからも続いていくのです」と小林氏が繰り返しリスナーに呼びかけている通り、この番組が私の「日常」になっていくのも、そう遠い話ではないと思います。Mr. Snakemanには、これからも元気で末永く番組を続けてほしいと切に願います。