Master Suzuki

　噂になっていた、鈴木隆行の加入が発表されました。

鈴木隆行選手の加入について | 新着情報 ｜ ジェフユナイテッド市原・千葉 公式ウェブサイト

　DFの要であり、精神的支柱であり、若手への手本であり、クラブに対して厳しい事を言えるアドバイザーでもあった山口智を放出し、その穴埋めすら行わず、その上更にベテラン選手を獲る。この判断には疑問が残ります。

　しかし、ミカ・ラウド個人としては、大好きな選手である鈴木の加入は嬉しいです。強靭なフィジカル、並外れたメンタルの強さ、ここぞという時（のみ）決める貴重なゴール。言葉よりも、泥臭いプレーでチームを引っ張る不器用な男。

　私には「今後何があっても応援し続けるサッカー選手」が心の中にいます。それは、中田英寿・鈴木隆行・巻誠一郎の三人。

　中田ヒデは、欧州で活躍する日本人選手としてインパクトを残した功績。デビュー戦での2ゴールは、同じくイタリアでもがき苦しんだカズの呪縛を振り払うようで、非常に鮮烈で忘れ得ぬ記憶です（当時はフジテレビで生中継してたんだよなぁ…）。

　巻に関しては言うまでもなく、全身全霊でジェフの魂を体現し続けた事がその理由。まさしく男の中の男です。

　さて鈴木ですが、よくメディアが言っていたように「98年のJ1参入決定戦でゴールを挙げ市原を救った」事が理由ではありません。彼はあの1ゴールしか決めていませんし、残留に貢献したのは確かですが、彼一人の力で成し遂げた事ではありません。

　彼の残した偉大なる功績は、私にとっては2002年ワールドカップ初戦のベルギー戦における同点弾です。

　ベルギーのヴィルモッツに先制ゴールを決められ、「やはり今回も駄目か…」と項垂れたサッカーファンの心を奮い立たせる得点。大袈裟ではなく、日本サッカーの希望を繋ぎ止める貴重なゴールでした。直後の雄叫びをあげる表情も最高だったなぁ。

　鈴木の活躍がジェフの勝利を一つでも増やす事を、心から願っています。