愛の六弦展覧会 Vol.3
先日、10年ぶりに記事のナンバリングを「Vol.2」に更新したかと思えば、更にVol.3まで一気に書いてしまう暴挙。
といっても、前回は2本もらったうちの1本を紹介しただけなので、当然もう片方も書く事になるのは避けられない。記事の水増しとも言うが。
これだけ長い間止まっていたマイギター紹介記事が一気に追加されたわけだが、無論このまま軌道に乗るはずもなく、恐らくはこのまま打ち止めとなる。誰かから譲り受けたりする事が無い限りは。
もう1本はレスポール(タイプ)だった。
当然ながら、ギブソンではない。
ヘッドが汚れたままで申し訳ないが、国産レスポールといったらここ、グレコのものである。コピーモデルとはいえ、多くのミュージシャンに愛された名器を数々生み出したメーカーだ。
近年のギブソンのスチューデントラインはエピフォンだが、それとは違う堂々たる「MADE IN JAPAN」の刻印。
レスポール・タイプのギターは所有していなかったので、こちらは私が引き取る事にした。重いし高い、そういった理由で自分とは縁が遠いと思っていたレスポールだったが、こうして思わぬ機会で今回所有する事となったわけだ。
写真ではわかり辛いが、トグルスイッチが折れているのが困った点である。正直この程度の修理なら自分で出来るが、楽器店ではあまり見かけないパーツだったりするのでちょっと困った。恐らく修理を依頼したら、余裕で1万は超えるだろう。それはさすがに勘弁願いたい。
グレコは、海外楽器代理店業でお馴染みの神田商会が立ち上げたブランドである。それこそこのタイトルの記事を最初に書いた10年前、神田商会の方とも取引で頻繁に顔を合わせていた。もう今では私の存在などとっくの昔に忘れられているだろうし、かく言う私もその方の名前を覚えていない(顔は記憶に残っているが)。何とも不思議な感慨を覚える。
そういえば、SpiSunの我が相棒ジョニー馬論が最初に買ったギターは、エピフォン製のレスポールだった。The Beatlesの映像を観ていて辛抱堪らず購入したのだと記憶しているが、彼の愛するレノン要素があまり無いだけにこのギターのチョイスは少し不思議であった。
彼はキーボーディストながら、自らの曲でこのレスポールを1回だけ録音に使用。BlurやOasisにインスパイアされたと思しきリフを、「Revolution」におけるジョンの如く歪ませきった音で弾いたのだ。一時期は、練習スタジオにも持参していたほど入れ込んでいた。私が最後に見たときはペグなりスイッチなりが壊れていたように記憶しているが、その後あのギターがどのような扱いを受けたのか少し気になっている。