(Revenge of the) United Minds

Talkin' 'bout Music, Football(JEF United Chiba) and More.

「私も決別宣言を? バカこくな!」「こいてねえ!」

 引き続きスターウォーズ関連の話を。

 

 昨年の『ローグワン』公開後しばらくして、熱狂的SWファンであったとあるライターの評論が一部のSWファンの間で話題になりました。

www.mag2.com

 リンク先を参照して頂きたいので詳しくは触れませんが、要は今のSWはファンを耽溺させるためだけのマーチャンダイジングのツールになってしまった。だから、高橋ヨシキ氏はSWから決別するというステイトメントでした。
 氏の言いたい事は、私も痛いほど共感出来ます。以前からこのブログに繰り返し書いてきた”ルーカス以後のSW”への戸惑いは、まさにこの論旨に当たります。

 

 高橋氏の”決別宣言”は、静かに、それでいて確実にSWマニアの思考へと影響を及ぼしており、それは彼自身が思ったよりも大きなものに感じられます。
 私はあくまでSNSを見て回っただけに過ぎないのですが、彼の宣言以降で大きく考えを改める人が少なからずいた印象です。つい数日前まで『ローグワン』に賛辞を送っていたのに、突然ディズニーや新作批判を始める方が目に留まりました。

 友人にも咎められましたが、誰かの見解によって自分の価値観が変わる事は多々あり、それを否定する気はありません。
 ただ…それでも私の心情としては共感出来ない部分が多々あります。それは考えを変えた事ではなく、好きだったものを罵倒し始めたりする点です。つい数日前まで好きだったものを、そうも簡単に否定出来てしまう感性が、自分には備わっていないからです。それは道理の問題でなく、あくまで私の考え方によるものです。

 

 ここで、私も今後のSWに対する考えを予め述べておきたいと思います。
面白ければ受け入れ、つまらなければ黙殺する。
 いかにも私らしい、論理性も哲学性も欠片も感じさせない単純な考え方ですが、これ以上の説明が出来ません。


 つまり、楽しめるものをわざわざ拒否する必要はないし、逆に受け入れ難いものを無理をして許容しなくとも良い、という事です。だから『反乱者たち』『ローグワン』はウェルカムで、『EP7』はノーサンキュー、それだけの事。
 想像主たるルーカスが今後はSWを創る事はないわけですから、「これはルーカス卿が生み出したSWの正史なのだから、何とか理解せねば…」というような感じで彼に義理立てする必要はありません(今までそのような経験はした事が無いが)。
 ある意味で、フラットにSWを楽しめる時代が到来したという見方も出来ます。これからは気楽に、SWオタクとしての人生を歩んでいこうと思います。

 

 名作たるもの、後年に改変が行われた李、原作者不在の中で続編が作られるのは避けようがない事だと思っています。ある種それは諦観のようなものではありますが、これはSWに限った話ではありません。
 未だ別作家によるスピンオフが描かれ続ける手塚作品や、音楽の世界ならばマーティン親子が素材から組み直したThe Beatles『Love』もこれにあたるでしょう。これらの例に関しても、上記のスタンスを全て適用していきます。
 スネークマンショーの名言を引用するならば、「良いものもある、悪いものもある」という事です。思慮が足りない人間だというのは自覚していますが、楽しめるものを自ら放棄出来る程には人間として完成されていないのだと思います。