(Revenge of the) United Minds

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What Me, Lonely

 高橋幸宏氏の訃報から、約2週間が経ちました。

www.asahi.com

 現時点で、日本で1番好きな音楽家との別れ。ブログで触れないわけにはいかず、何とかそれらしい文章を書こうと思っていましたが、未だに考えがまとまっていません。ただただ残念、とにかくショック。それ以上の言葉で今の気持ちを表現する事が難しい。

 Twitter上では、幸宏ファンの方々の「覚悟は出来ていた」というツイートを散見しますが、私にとっては青天の霹靂…とまでは書きませんが、少なくともこのような結末は予想していませんでした。

 2018年大会の際には頻繁に感想を呟いていたのに、昨年末のワールドカップ開催期間中は幸宏氏のTwitterアカウントが全く動かず。体調が思わしくないのでは、と感じていましたが、それでもいつか再び我々の前に姿を見せてくれるのではないか。根拠はありませんが、漠然とそう思っていました。

 病気が発覚してからも、ぽつりぽつりと近況を呟いていた幸宏氏。The Good-Byeの加賀氏もそうでしたが、SNSやブログ等で現状を報告してくれる分、リアルタイムで状況を見守っているかのような錯覚を起こしてしまいます。

micalaud.hatenablog.com

 だからこそ、悲しい知らせが入るとショックは大きい。インターネット上で元気に発信していた頃とのギャップが、ファンである私の胸を更に締め付ける。「勝手に一喜一憂しないでくれよ」と彼らに言われてしまいそうですが、こちらも定期的に通院している身としては、知らず知らずのうちに自分を重ねてしまうのです。

 

 ニュースを知って最初に思ったのは、かつての音楽のパートナーはどこでこの事実を知り、そしてどう思っているのだろうか、という事でした。

blog.goo.ne.jp

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 我らの音楽ユニット"SpiSun"のブログでは、初年度しか記事を更新しなかった彼、ジョニー馬論。それでも、上記2エントリーの他にも、決して多くはないブログ記事の中で度々幸宏氏を話題に出しています。

 元々は坂本教授ファンである事を自認しながら、彼も強く幸宏氏の音楽に心惹かれていたのです。実際に後年「人生の名盤」を聴いた際、彼は幸宏氏の『What Me, Worry?』とMari Wilson『Showpeople』を挙げていました。高橋幸宏とTony Mansfieldの2人が、New Waveテクノポップに傾倒するようになってからの彼の2大導師だったのです(John Lennon, George Harrison, Jeff Lynneなどが好きなのは当然として)。

 今回の件に関して、私はこれといって連絡は取っておりません。同時に、彼からのメッセージも未受信のまま。「幸宏、亡くなっちゃったね」「そうだね、ショックだね」「本当だよね、もっと元気でいてほしかったよね」などとやり取りするのも気恥ずかしさがありますし、彼も同じように考えているのでしょう。いつか、実際に顔を合わせて幸宏談義をしてみたいものです。

 ちなみに、今回の記事タイトルは彼の天然発言から拝借しました。何度間違いを指摘しても、馬論は『What Me, Worry?』をこのように間違えて呼称していたのです。それも、もはや懐かしい。

 

 そのまま、どんどん記憶を遡っていく私の思考回路。蘇るのは、今はなき御茶ノ水のレコードショップ。学校帰りに寄ったその店で、T.E.N.Tレーベルの紙ジャケ再発を買った事を思い出します。

 高橋幸宏、そしてMoonridersの4枚。私にとっては、どちらも非常に重要なミュージシャンです。

 更に数年後、セブン・シーズ~アルファ時代の幸宏カタログが再発。この時、全てを購入したはずなのに何故か『四月の魚』サントラだけが私の棚に欠けている。大いなる謎。

(2nd『音楽殺人』はこの再発より前に購入済み)

 そんな事も、今回の報道で思い出してしまいました。

 

 ライブに行ったり、逐一活動を注視したりするほど熱心なファンとは言い難いですが、今でも彼の音楽は日常的に聴いています。まして、昨年はMetafiveの2ndが発売されたばかり。決して過去の音楽ではなく、現在進行形で愛聴していたのです。

 だからこそ、衝撃の大きさを未だに受け止める事が出来ない。悲しみは慣れるものですが、まだまだ全然その段階には達していませんね。もう少し落ち着いたら、、私の幸宏ファン・ヒストリーを記事にしたいと思います。

 

 “幸宏サウンド”を脳内でイメージしようとすると、何故かこの曲のイントロが必ず浮かんできます。それだけ、自分にとっては印象深いのでしょう。当然ながら、大好きな曲です。


www.youtube.com

 小学校時代のマラソン練習の時間、エンドレスで校舎のスピーカーから流れ続けたYMORydeen」。強烈な思い出であり、忘れ得ぬテクノポップの洗礼でした。この時点で、自分の人生はもう決まっていたのかもしれません。

 幸宏さん、今まで本当にありがとうございました。しばし、Salavah!