(Revenge of the) United Minds

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鼻の生涯

 実は、私は生まれつき鼻が悪いのです。完全に親からの遺伝で、特に埃に敏感に反応し、呼吸出来ないくらい詰まってしまう事が日常的によくあります。

 当然、日常生活に支障が出る事が多々ありますが、その中でも一番困るのは、何といっても歌を歌う時でしょう。

 

 口だけでブレスをすると長い音は出せなくなりますし、低い音はピッチが不安定になります。

 何より厳しいのがファルセット。とにかく息が続かず、鼻から空気を通さないと声が詰まってしまうので、実質的に呼吸できない状態になります。いつぞや裏声が続く曲を歌った帰り道、脳内に酸素が欠乏したのか偏頭痛になった経験すらあるのです。

 同様に、鼻から音を抜く「ん」も発音するのは大変厳しく、特に大滝詠一師匠の曲を歌唱する時などは、ここを誤魔化すしかないのが現状です。

 

 歌う時に鼻がすっきりと通っている状態ならば、以上の事も苦にはならないのですが、それは私の鼻炎の頑固さを考えれば、そんな事は奇跡に近く、ほぼ望めません。

 特に、カラオケボックスに行く度に鼻詰まりは最高潮に達します。アルバイト店員さんの掃除だけでは不完全と見えて、恐らくは塵や埃が部屋の中に漂っている状態なのでしょう。多くの場合、鼻の問題のせいで不完全燃焼のままカラオケを去る事が多いのです。

 

 一応はシンガーソングライターのつもりなので、この状況を何とかせねばと思っていた所、面白いワードに出会いました。

 それは「鼻うがい」。

 元々は、ゴスペラーズ黒沢氏の最近見た動画での「僕も鼻を通すために鼻うがいは欠かせません(大意)」という発言でした。確かに、黒沢氏の鼻にかかったハイトーンのヴォーカルは鼻詰まり状態では出来ないでしょうし、非常に興味を惹かれます。

 調べてみると、鼻腔内の汚れや雑菌を取り除き、鼻をかむよりも遥かにすっきりとした状態になるとの事。これだけ見ると夢のようですね。

 

 ただし注意点があり、水道水(真水)で行ってはいけないとの事。体液と水の浸透圧がどうのこうので、まぁとにかくプールに入った時のようにツーンと鼻腔を刺激してしまうそう。

 そういえば、このブログでもその訃報を伝えた元The Good-Byeの加賀氏は、DVD『Video! The Good-Bye』の中でこの「鼻うがい」をしてドラマーの衛藤氏から「こいつ汚ねぇ!」と言われていた記憶があります。加賀氏は既に鼻うがいを30年近く前に先取りしていたと言う事ですね。

 ただ、レコーディング合宿中のひとコマで、今のように専門の薬品もなかった時代でしょうから、彼は恐らく水道水でそれを行っていたものと思われます。よくあんな平気な顔をしていられるものだ…。

 

 という事で、近々この「鼻うがい」を試してみたいと思います。もし効果があれば記事を書いてみようかな。