Good-bye, good-bye, good-bye, good buy?
先月、ツイッターのTL上にて表示されたこのニュースに度肝を抜かれた。
The Good-Byeデビュー40周年を控え、生産中止により長らく入手困難だったThe Good-Byeと野村義男の作品11タイトルが、待望の再入荷!
The Good-Byeデビュー40周年を控え、生産中止により長らく入手困難だったThe Good-Byeと野村義男の作品11タイトルが、待望の再入荷!
何の前触れもなく、電撃的に行われたThe-Good-Bye作品の再発。まさかこのタイミング(デビュー40周年の来年ならばまだ理解出来るが)でこのようなプロジェクトが動くとは思わず、ただただ驚くばかりだ。タワーレコードは独自にこのような再発プロジェクトを動かす印象があり、非常に頼もしい。今後も、要望がありながら埋もれたままの作品に是非陽の目を当てて頂きたいものである。
今回のためにリマスターや曲目の再構成等が行われたわけではないので、正確には2004年リイシュー盤の再プレスである。だが、この時の再発はボーナス・トラックもほぼ完璧に網羅した決定版であったので、これ以上付け加える音源もないのではないかと思う。再プレスされただけでも非常に有意義な事だ。
2020年代の音にリミックスされたThe Good-Byeの音(それこそThe Beatlesの50周年プロジェクトのような)も聴いてみたくもあるが、この再プレスだけでもかなりミラクルな出来事なのだ。ファンの端くれとして、この状況を喜びたい。
今回のプロジェクトのために動いて下さったThe Good-Byeメンバー・スタッフ、タワーレコードやビクターの関係者に、改めて感謝致します。
以前、“The Good-Byeのジョージ・マーティン”である川原氏のトーク・イベントにて、僅かな時間ながら直接言葉を交わした私。
終演後は、ファンにも1人1人嫌な顔一つせず対応して下さった川原氏。私も一緒に写真を撮って頂き、ハグまでしてもらいました。女性じゃなくて申し訳ない。圧倒的に少ないものの、観客には男性陣がちらほらいて嬉しかったです。#thegoodbye
— ミカ・ラウド (@MicaLaud) 2019年9月2日
ファンになった時から感じていた、とある音楽家とグッバイに共通した精神性。そのどちらにも関わっておられる氏は、こちらの質問が終わる前に「同じだよ」と答えて下さった。その時は興奮していたから実感が湧きませんでしたが、今更ながら言葉の重みを噛み締めています。感激ロックです。#thegoodbye
— ミカ・ラウド (@MicaLaud) 2019年9月2日
そこで受けた感銘の深さについては、このブログでも当時触れた通りだ。少しでもこの時の恩に報いたく、購入報告ツイートなぞしてみたが…。
色々あって報告が遅れましたが、前回の再発で買えなかったこの作品を確保。先週末の時点でタワレコ秋葉原店の特設コーナーは撤去されていましたが、驚いたのは店頭在庫が全タイトルの中でこれ1枚しかなかった事(本当に最後の1枚、グッバイのアルバムは見つからず)。売れてるんですね。#TheGoodBye pic.twitter.com/HPVyfUg0a0
— ミカ・ラウド (@MicaLaud) 2022年5月3日
拡散力無し、無念。せめてこうしてブログ記事を書く事により、ネット上での検索に僅かでも引っ掛かる事を願うとする。
私がこのアルバム購入のためにタワーレコード秋葉原店を訪れたのは、同店舗による告知ツイートから5~6日程度経ってからだった。
【#TheGoodBye】
— タワーレコード秋葉原店 (@TOWER_Akihabara) 2022年4月23日
生産中止により長らく手に入れることが出来なかった
『The Good-Bye/#野村義男』
旧譜11タイトルが奇跡の再入荷🙌
秋葉原店では特設コーナーを設けております✨
ラインナップなどの詳細はこちらから↓https://t.co/r8NzMwCYt3 pic.twitter.com/JM3DEzZ7Bp
既に、この時点でツイート中の写真にある特設コーナーは見当たらなかった。それはおおよそ想定内であったが、どこを探してもThe Good-Byeのアルバムが見付けられないのだ。邦楽「く」「さ」の棚は勿論、J事務所のコーナーや昭和アイドルの企画棚にも1枚も存在しなかった。本当に、私が買った野村氏のソロ『待たせてSorry』1枚のみしか置いていなかったのだ。
他に置き場所があったのかもしれないが、ここは本田圭佑並みのポジティブさで「この時点で店舗在庫は全て売り切れていた」と捉えたい。
事実、とある方に教えて頂いた情報によれば、再プレス盤のインストア日にはタワレコのデイリー・チャート上位に4枚がランク・インするという快挙を成し遂げたらしい。
私の秋葉原店来訪日の時点でも、上記ランキングのBest10にチャート・インした4枚
(ベスト『Ready! Steady!! The Good-Bye!!!』、1st『Hello! The Good-Bye』、2nd『Good Vibrations』、4th『4 Sale』)に加え、最高傑作と名高い5th『Fifth Dimention』がタワレコECサイト上で品切れ状態だった。それだけのセールスがあった事は疑いようのない事実であり、またそれだけ今回の再プレスにニーズがあった事を示している。
こうなれば、残り5枚のセールス・ポイントを私が文章にし、少しでも販促に助力出来れば…と考えていたが、この記事を書き始めた際に再びチェックしたところ、全作品の在庫が復活していた(2022年5月14日時点)。タワレコの並々ならぬ気合が感じられ、嬉しく思う。
こうして、ようやくThe Good-Byeの全アルバムが高額なプレミア価格設定等で不当に搾取される事なく、正規価格で入手出来るようになった。素晴らしい事だ。
アイドルというフィールドに集められた4人の若者がプロデューサーに導かれ、音楽を好きだという気持ちを屈託なく前面に押し出して作ったポップ・ミュージック。1980年代の厳然たる体制であった歌謡界に怯む事なく食らい付き、先人達へのリスペクトや遊び心を味方にして続けた挑戦の軌跡が、残された10枚のアルバムへと刻まれている。
1960~80年代のロック、ポップ好きなら、騙されたと思ってベストだけでも聴いて頂きたい。本秀康先生入魂のジャケも素晴らしいこの2枚組アルバムを、半信半疑ながらも現住所近くのCDショップ(12年以上前に閉店済み)で購入したあの日。ここから、私の中でのThe Goo-Bye史が始まった。
今回の再プレスを知った時、思い出したのは前述の川原Pトーク会で発言されていた若者の事だ。
何と彼女は、高額なプレミアが付いている2004年のリマスター盤を買い集めているのだという。しかし、あまりにも入手困難であるため、まだコンプリートには至っていないらしい。
(中略)
そういった苦難の道に挑んでいる彼女が出したからこそ、「興味を持った若者がThe Good-Byeの音源に触れられるよう、CDでも配信でも気軽に聴けるようになってくれると嬉しいです」という要望は弥が上にも説得力を増した。
この方だけでなく、今回の再プレスをきっかけに多くの方がThe Good-Byeの音楽に触れ、アルバム全作をコンプリートする勢いで購入して下さる事を祈る。勿論、最新作である『Special ThanX』も1980年代の作品に勝るとも劣らない名盤なので、そちらも是非チェック願いたい。