(Revenge of the) United Minds

Talkin' 'bout Music, Football(JEF United Chiba) and More.

Twitter and the Monkey Man Winter 2016

 最近、ブログに書くようなネタがないし、あってもじっくり書くような余裕がありません。根気が続かず、こつこつ書くような忍耐力も無い。正直、必要以上に疲れたくないという気持ちが強く、それが文章に対する執着を弱くしています。ツイッターも然り。

 というわけで、今回は禁断のネタであるツイッターを今年初めて解禁します。今回は1~3月の振り返り。ツイート数も激減しているので、3ヶ月分とはいえ拾うようなツイートは非常に少ないです。

 

 行き易い位置にあるというわけではないので、足しげく通っているというわけではありませんが、行く度に必ず自分の好きな曲が流れている。凄い確率だと思います。こんな場所は、本当にSEIYUくらいのものです。去年から引き続きちょくちょくツイートしているのは、そういった驚きが継続しているから。

 

 まさかの『U-31』映画化には驚きました。どのような時代背景にするのかも注目すべき点。ドーピングの話までやってくれるのでしょうか。個人的には、『U-31』は2005年春に自分に起きた数々の出来事と切り離せない、メモリアルな作品です。

 現実の世界で戦っている「ジェムユナイテッド市原」のモデルとなったクラブの状況が、なかなか笑えない事になってきているのが大きな問題点ではないでしょうか。

 

 眼鏡診断の話は昨年書きましたが、いよいよ実際に眼鏡を製作。レンズの縁に歪みを感じるのが、実際に使用する際に非常に気になる点。まだ本格的に使用しているわけではありませんが、やはり遠くのものを長時間見る時は非常に役立っています。

 

 ここから、携帯電話は故障の連鎖でした。色々な店を飛び回り、ネットの各所をさ迷う非常に面倒な日々でしたが、2月の終わりにようやく落ち着きました。

 現在構築した携帯電話の環境は、個人的にはそれなりに満足のいくものとなっています。消耗品なのでいずれ買い替えが待っている事を考えると、その煩わしさに少し憂鬱になりますが。

 

 「ボウイ タモリ」で画像検索すれば、大量にこのコラ画像がヒットします。掲載画像は許可を取らずネット引用で本当に済ませたのか、書いている側もボウイの事をロクに知らなかったのか、謎は深まります。お金を取る雑誌でこんな適当な事してていいのかな、と正直思ったのは事実。

 ちなみに、この日は入院して以後数年通った病院への最後の通院でした。入院中によく通った本屋でツイートの雑誌を読んだわけです。辛い思い出ばかりでしたが、今ではそれも懐かしく感じます。戻りたいとは思いませんが。

 

 訃報が続く2016年。フットボールに革命を起こした“フライング・ダッチマンヨハン・クライフも、この世を去ってしまいました。残念です。

 妹と同居していた頃、部屋に真っ先に貼ったのはクライフ(とフィリッポ・インザーギ)のポスターでした。当時の写真も残っています。クライフに関してはサッカー史に残る活躍をした事も当然ファンになった理由の一つでしたが、見た目や発言内容がいちいち格好良かったのが何よりも大きいです。どちらかといえば、アスリートというよりミュージシャン的な視点で彼を見ていました。

 自分の中で、ミュージシャンとサッカー選手の存在はどうやら同列にあるようです。よく見る夢の内容に「ロベルト・バッジョインザーギ兄弟のニューアルバムを買う」「レアル・マドリー・イレブンが組んだバンドのライブを観ている」というようなものがありますが(ルックスと実力を兼ね備えた選手ばかりなのがポイント)、自分の深層心理下でミュージシャンとサッカー選手を混同している事実を如実に示しているように思えます。

 そういった自分の妙な認識のきっかけとなったのが、このヨハン・クライフその人であるような気がしてなりません。

 このような発言をしている人がいた事も、自分の心の奥底で影響を与えていると思われます。

 私がサッカーに興味を持った頃、クライフは指導者としてFCバルセロナの指揮を執り、絶頂期にありました。自分の世代から見ても、クライフは結果を残している偉大な人物でした。後追いの人間が「この人の現役時代は凄かったんだよ」と教えられてもなかなかピンと来ないのは世の常ですが、リアルタイムでも監督として飛びぬけた成績を収めていれば、有無を言わさず納得せざるを得ません。

 余談ですが、私が高校時代に妄想していた2002年ワールドカップ日本代表の監督はクライフでした。当時から憧れの人物だったという事です。合掌。

2016 1/3

 最近は妙にやる事が多いので、あっさり目の内容です。今年の三分の一が終わったという現実を前に、今まで買った主な新譜の感想を。

 

night thoughts

night thoughts

 

Night Thoughts / Suede

 今年初めて買った新譜CDで、再結成Suede約3年ぶりの新作。

 私の2013年ベストアルバムだった『Bloodsports』のキャッチーさから一転、タイトルどおり夜の闇に浸っていくような深みを感じる作品。静的でありながら力強く、むしろ前作よりこの方向性をやりたかったのかなと勝手に想像。

 前作は再結成第一弾という事もあって、景気良く明快。ある程度かつてのファンのニーズに応えるため、ああいう方向性にしたのかも。そういう意味では、今作が本当の意味での新たな一歩なのでしょう。

 最初聴いた時は正直「パンチが弱いかな」と思いましたが、そもそもメロディのわかりやすさを狙っていないのだからそれも当然。内容も勿論そうですが、出涸らしみたいな扱いをされる事の多い再結成バンドがこれだけ新たな意欲を感じる重みのある作品を生み出してきた事が嬉しかった。明らかにSuedeは現在進行形で前に進んでます。それは間違いない。

 ちなみに、Suedeのギタリストといえば十中八九の人がバーナード・バトラーの名前を挙げるでしょうが、実は私はリチャード・オークスこそがSuedeらしいギターを弾く人だと思っています。彼の独特でありながらツボを絶対に外さないフレージング、癖になります。

 

 George Fest / V.A.

 ジョージの息子ダニーが企画したトリビュート・ライヴを、音源&映像ソフト化。

 親友クラプトンが音頭を取った『Concert for George』は、ジョージの友人だったレジェンズを集め、入念なリハーサルを重ねて徹底的にバンド・アンサンブルにこだわった完璧なイベントでしたが、今回は主にダーニと同世代の現役ミュージシャンが集まり、非常に躍動感のあるフレッシュなステージになっています。

 ほぼ完コピで演奏を再現した『Concert for George』に比べれば結構ゆるい感じの演奏ではありますが、それでもきっちりとポイントは押さえられており、楽しい演奏です。

 出演ミュージシャンは正直殆ど知りませんでしたが、それぞれが自分達なりの持ち味を活かしてカヴァーしているのはわかりました。演奏しているミュージシャン、そしてジョージの楽曲。両方の魅力が上手くフォーカスされている。

 細かい聴き所(見所)は多くありますが、『Concert~』と違って多く女性ミュージシャンが出演しているのがポイント。「Something」「All Things Must Pass」といったスタンダードは勿論、「Bewear of Darkness」「Behind the Locked Door」「Isn't it a Pity」「I'd Have You Anytime」など女性ヴォーカルがとても新鮮に聴こえました。そして上手い女性歌手にもジョージの曲は合うのだなと。もっとカヴァーが増えて欲しいと思った次第。

 一番印象的だったのは、ブランドン・フラワーズ(The Killers)が(ジョージのオリジナル曲でない)「Got My Mind Set on You」をカヴァーした理由を「自分達の世代が初めて体験したビートルズのメンバーのヒット曲だったから」と言っていた事。時代の移り変わりと、同世代のシンパシーを感じました。

 

DEBUT AGAIN(初回生産限定盤)

DEBUT AGAIN(初回生産限定盤)

 

 デビュー・アゲン / 大滝詠一

 ニューアルバムと言っていいのかどうかはわかりませんが、ともかく新譜です。

 少なくとも故人は意図していなかったであろうリリース。「死んだら後はご自由に(大意)」というようなコメントは残していましたが、当然リリースの報に諸手を挙げて喜んだファンはいないと思われます。複雑だけど、でも買わねば…恐らくは皆少々後ろめたさと罪悪感を覚えながらも、欲求を抑えきれず購入したのではないかと勝手に推測。

 勿論私もその一人でしたが、内容が悪いわけないんですよね。明らかにガイド・ヴォーカルのクオリティな曲も散見されますが、それすらもチャーミングに聴こえる。この作品を聴く事によって、自分はどうしようもなくこの人の歌声が好きなのだと再確認してしまいました。歌が上手いかどうかは関係なく、この声は自分にとって唯一無二のもの。どうやっても抗えないのだな…と。

 当然ながら既に全曲(特典ディスク除く)知っているわけで、一緒に歌いながら聴き始めたわけですが、「Tシャツに口紅」の転調部分で声が詰まって出なくなりました。感極まったのは故人の不在を実感したからではなく、単純に曲の良さに改めて気付かされたからです。それは松本隆の詞も含めて。そこまで過剰な反応が出た事に、自分自身非常に驚きました。

 オリジナル歌手の魅力も俯瞰出来る作品でもあり、特に小林旭薬師丸ひろ子の上手さを再確認。様々な角度から楽しめるアルバムである事は間違いありません。

 

Bang Zoom Crazy, Hello

Bang Zoom Crazy, Hello

 

 Bang, Zoom, Crazy... Hello... / Cheap Trick

 まだ1回しか聴いていないので、また改めて。

 2009年リリースの前作であり名盤「The Latest」のように、初めて聴いた瞬間から心を鷲掴みにされるような感覚は今のところありませんでした。ギター・ソロが長い曲が多く、パワーポップよりHR寄りのアプローチになっているのかも。

 バン・E・カルロスの後釜ドラマーはてっきり彼の息子かと思っていましたが、ギタリストのリック・ニールセンの子供なんですね(ダックス・ニールセン)。体調の問題で脱退したのかと思いきや、実は結構ドロドロしているようで。

 ちなみに前作の感想はこちら。

blog.goo.ne.jp

 あれから7年経ちましたが、聴く度に楽しくなる最高のロック・アルバムです。パワーポップの名盤としても五指に入るかな、個人的には。

 

Super

Super

 

 Super / Pet Shop Boys

 まだ封も開けていません。機会を改めて。

ローカルのボランティア軍

 EP7の劇場公開が終わり、本国USAではBDが発売されたSWですが、息つく暇もなく今年末公開の『ローグ・ワン』オフィシャル・トレイラーが公開されました。


「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」特報

 全ての始まりであるSWEP4のオープニング・クロールにて、「Rebel spaceships, striking from a hidden base, have won their first victory against the evil Galactic Empire.During the battle, Rebel spies managed to steal secret plans to the Empire's ultimate weapon, the DEATH STAR, an armored space station with enough power to destroy an entire planet.」と語られる初めての反乱同盟軍の勝利、及びデススター設計図の奪取を描くスピンオフ、それがこの『ローグ・ワン』です。

 

 地球とも似通った街での、建物の視点からの爆発シーン。汚い窓から差し込む光に照らされる主人公。ドニー・イェンのカンフー調アクション。AT-ATに生身で立ち向かう反乱軍兵士達。どれも今までありそうでなかった、SWらしくない斬新な描写と撮影法。ファンタジー要素を極力廃し、リアルな戦争を描く…というこの映画のコンセプトは、この予告映像だけでも十分に伝わってきます。

 方向性としては、『クローン・ウォーズ』からジェダイの様な神話要素を抜き、実写映画化したような感じになるのでしょうか。正直言って、EP7の予告を見たときよりずっとワクワクしている自分がいます。

 

 既にファン達は、登場人物が誰なのかを予想開始。ドニー・イェンは『反乱者たち』のケイナン、白マントの帝国軍人はグランド・モフ・ターキンなのではないか…という噂が実しやかに囁かれています。

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 ターキンの若い頃は一瞬ではありますがEP3に登場済みなので(キャストはピーター・カッシングに見た目が似ている事を重視したため台詞は無し)、スピンオフではおなじみのスローン大提督だったりすると面白いな、というのが個人的な要望です。

 

 今回の映像で一番驚いたのが、反乱同盟軍最高指導者モン・モスマの旧作(ルーク3部作)再現度が非常に高かった事。

 キャストは、ジュネヴィーヴ・オライリー。SWオタクなら当然知っていると思いますが、既にEP3にて若き日のモン・モスマとして起用されていた役者です。出演シーンが全てカットされたため、本編で登場するのはこれが初。11年越しのSW出演という事になりますね。

 私はEP3のDVD特典映像に収録されていたカットシーンを何度となく観ていますし、フィギュアにもラインナップされていたので彼女が初登場という実感は薄いのですが、旧ルーカス体制からしっかりと継続して役者起用にもこだわったディズニー、ちょっと見直しました。

 何故なら、前述したように再現度が高い!ほぼ完コピ状態。

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 見た目は勿論、声も非常に似ている。アレック・ギネスのオビワンに近づけるよう丹念に役作りしたユアン・マクレガーの役者根性を思い起こさせるよう。

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 EP3公開当時は、「あのオバサンも若い時は美人だったんだなぁ」程度の認識で、特に似ているとは感じなかったのですが。おそらくEP4冒頭シーンにしっかりと繋がるよう制作される事が予想されるので、極力違和感を抑えるよう制作陣も考えたのでしょうか。

 

 個人的には、EP4にさえ繋がっていればいいと思っています。あまり他作品との整合性にこだわりすぎず、戦争映画である事を重視してくれればそれでいいのではないかと。

 先述したケイナンはじめ、『反乱者たち』からゴースト(主人公が所属するチーム)の面々が登場するのではないかという噂もありますが、個人的にはアニメから実写にした時のギャップはなかなか埋めがたいものがあるので、無理に引っ張り出す必要はないと思います。会話の最中に名前が出てくる、みたいな演出があったら最高ですが。

 まして、EP7の事など考えずともよろしい。特に、女性主人公はレイの母親では?などと多くのファンが予想しているのを多く目にします。あれはあれ、これはこれで分けてほしいなぁ。時代も離れているし、無理に結び付けなくてもいいんじゃないでしょうか。

 どうせ、反乱軍がどれだけ頑張っても半端者だらけの中二病集団に好き放題やられる未来は避けようがないわけですし。この映画を観ている時くらいは、帝国軍と反乱同盟軍の戦いの事だけ考えていたいです。

 

 とにかく、今年も年末が楽しみです。

劇場公開終了とTV放送終了?そりゃコトだ!

 SWEP7の劇場公開が、昨日3/25で終了したようです。もう一回くらい吹き替え版を観ておこうかなとも思っていましたが、実際に劇場に足を運ぶ事はありませんでした。

 それなりに忙しかった事も理由の一つですが、このブログに作品の感想を書いた時と少し捉え方が違ってきているせいでもあります。

 

 その原因の多くは、今月いっぱいまでテレ東系にて放送されていた(来週が一応の最終回)スピンオフアニメ『反乱者たち』があまりにも面白い作品だった事。

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 昨年末のシーズン1放送時から友人に薦められていた作品でしたが、今年に入ってようやく視聴を開始。いやはや、驚きましたね…SWの3Dアニメに外れがない事は既に『クローンウォーズ』シリーズで証明済みですが、予想していたハードルを軽く飛び越えていく素晴らしい作品でした。

 

 強いフォースを持つ少年エズラ、クローン大戦の生き残りジェダイであるケイナン。この師弟を中心に、それぞれの過去を持つ個性溢れるメンバーで構成された“ゴースト”の面々が、強大な銀河帝国の打倒を願い、僅かな希望を信じて戦いを仕掛けていく。

 “ルーク3部作”(EP4~6)のような血湧き肉躍るスペースオペラでありながら、“アナキン3部作”(EP1~3)のドラマティックな世界観と物語を受け継いでいる。いわば、SWという作品の良い所取りのような作品。

 何より、EP7において顕著だった“アナキン3部作”の否定を行わず、しっかりと地続きのストーリーでリスペクトを感じるところ。ここは大きな違いです。

 オーダー66下のジェダイ聖堂にて、オビワンが苦難にある仲間達に送ったメッセージ。思念体として若き(そしてかつての)パダワンを導こうとするヨーダ。更にはキャプテン・レックスやアソーカの再登場…“アナキン3部作”や『クローンウォーズ』に思い入れがあればあるほど心を揺さぶる仕掛けが随所にあり、その度に感涙に咽んでしまう。これは本当の話です。来週の最終回でどれだけ涙を流してしまうのか、今からちょっと怖い…。

 勿論、EP4以降の“ルーク3部作”への種もしっかりと撒かれています。EP6にて登場した反乱同盟軍の戦闘機Bウイング、その開発プロジェクトである「シャンティポール計画」。プリンス・シゾール率いる犯罪組織ブラックサンの影。今までスピンオフでしか語られていなかったエピソードも次々にピックアップされており、EP4までわずか5年後だという時代設定を強く意識させるシナリオ。本国USAにて継続中のシリーズでは、いよいよレイアも登場するようです。

 SWサーガの物語がしっかりと繋がっている。そう感じられる作品は、間違いなくEP7より『反乱者たち』である。これが今の私の見解です。

 

 前述した友人と前に話した時、かつてのスピサンの相棒が書いた記事を見せて「EP2が一番好きな奴って、ちょっと変わってますよねぇ」と少し茶化すように言ったところ、その若き友人は困惑の表情を浮かべ、次の言葉に困っていました。

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 つまり、彼にとっても『EP2』がフェイバリット・エピソードだったという事。彼にも、そして馬論にも失礼な発言でした。

 友人曰く、「結局、クローン戦争の時代が好きなんですよねぇ」。まさにクローン大戦が始まり、ジェダイ達がヒーローとして戦いに身を投じていく。そのスタートが『EP2』なのだと。

 『EP3』も勿論好きだが、悲劇的な結末は既に知っていた事だし、高揚感には欠ける、と。この辺りも馬論と共通していた意見でした。

 私はその意見に耳を傾けながら、内心深く頷いていました。クローン大戦の時代のSWが好き。つまり、私のSW観もまさにその通りなのではないかと。

 比較的単純だった勧善懲悪スペースオペラだったEP4~6と違い、EP1~3は若き天才アナキンの転落の物語。まだジェダイ華やかなりし時代の共和国を舞台に、深謀遠慮を巡らすパルパティーンの政治劇。そして、旧作の華麗な宇宙戦に比べあまりにもフィジカルで剥き出しな“戦争”がクローズアップされている。

 あくまで「宇宙戦争」を望んだ多くのファンと違い、私はドラマティックなクローン戦争と“アナキン3部作”に酔いしれました。それが『ファンボーイズ』『ピープル vs. ジョージ・ルーカス』的なSWファン像への違和感を生じさせる事になるわけですが、「一般的なSWファンと自分は何が違うのだろう?」と愚にもつかない事をEP1の悪評以来ずっと考えていたわけです。それは非常にシンプルな理由、「クローン大戦の時代が好き」という事だった。友人の一言で、今更ながらそれを気付かされました。現在のSWファンにおけるEP7に対しての論争についても、この点から私なりのステイトメントを出せるかもしれません。ソフト化された後、再びこの問題については取り上げたいと思います。

 

 ちなみに、友人はEP7鑑賞後に「『反乱者たち』の方が好みだった」と私に伝えたかったようですが、私が同アニメ作品をまだ観ていなかったために言及を避けたそうです。薦められた時に観ておかねばならぬ、と学んだ一件でした。申し訳ない。

25 or 10

 3月という事で、どうしても5年前の事を意識せざるをえません。11日が金曜日、下がった気温など、どうしてもあの日を思い起こさせる要素が重なっており、色々と当時の事に想いを巡らせていました。

 

 その数日前、2人の人物が亡くなりました。

 

amass.jp

 The Beatlesを支えたサー、ジョージ・マーティン。彼なくしてビートルズの世界的な成功はあり得なかった、と断言しても良いでしょう。そもそも、メジャーの舞台でデビュー出来ていたかすらも怪しい。それだけ偉大な人物。

 才能は間違いなく不世出の天才揃い、しかしそれを理論的に表現する知識は欠けていたビートルズの4人。そんな彼らの発想を具現化し、時には手助け以上の貢献をして名盤の数々を生み出した。クラシックをベースにしながらも、実験意欲と反骨精神の塊。ビートルズとサー・マーティンは出会うべくして出会った存在なのかもしれません。

 情報の不足した田舎の少年だった私でも、マーティンの存在はかなり早い時期から意識していました。

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 この記事の青い本はファンになった初年度に、赤い本は2年後に読んでいたので、当然ながらマーティンの名は頻出。一般的に音楽プロデューサーという職業がどういった役割であるのか、既にこの時点で理解出来ました。そして、サーの貢献度が大きかった事も。

 前にこのブログで書いたブートレグにて、いまいち覇気が感じられずミスを連発するメンバーにトークバックで「Take 24!!」と怒鳴り散らしていたのは可笑しかった(実際、完成テイクでもポールが空回り気味な「Hold Me Tight」セッションでの出来事)。

micalaud.hatenablog.com

 今回の話題とは関係ないですが、ホワイトアルバムのセッションでポテトチップス(多分)を貪り食いながら喋るジョージが何ともお茶目でした。彼が食いしん坊とファンの間で認識されていることを知ったのは、つい最近の話ですが。

 ソロになってからのポールとの関係は有名ですが、ジョージのソロ・キャリアとは結局関わりがないままでしたね。ジョージの死後、『Love』にて「While My Guitar Gently Weeps」のストリングス・スコアを書き下ろした事くらいでしょうか。

 ジョージとサー・マーティン。両ジョージの関係性は、何だかんだで最初のやり取りに集約されているのかもしれません。

「何か気に入らない事はあるかね?」

「そうだな……まず、あんたのネクタイが気に入らない」

 生意気な少年のきつい冗談、サーは逆にこの一件でビートルズを気に入ったという有名な話。皮肉屋ジョージとジョーク好きのサー・マーティン、2人の個性がよく表れたエピソードです。いくつかのビートル本では、何故かジョンが言った事になってたりしますが。ちゃんと調べてから書きましょうね。

 ビートルズ以後は特に意識して彼の音楽を聴いた事はありませんでしたが、Gerry & the Pacemakers「You'll Never Walk Alone」, Cheap Trick『All Shook Up』, Ultravox 『Quartet』などプロデュース作だと知らずに作品を買った時は、そのサウンドに説得力を感じたものです。

 死因は不明ですが、90歳。ここまで長きに渡りありがとうございました、という言葉しか出ません。スコセッシ監督作品『Living in the Material World』特典映像での笑顔がとても印象的でした。

 

natalie.mu

 既にツイッターで書いた通りです。僅かではありますが、直接私の人生と関わった人の死はショックでした。

 村田氏は、私の勤務先の練習スタジオで個人レッスンを行っておられました。私のスタジオ勤務は数ヶ月で終わりを告げましたが、その後も人の少ない夕方だけサポートで入る事もあり、その時期に毎週村田氏の姿を見ていました。

 同僚が氏の経歴を把握していたかまでは知りませんが、個人的に調べてみてびっくり。鈴木茂山下達郎と肩を並べて演奏しているバリバリの現役ギタリスト/シンガー・ソング・ライターだと知って急に畏まった記憶があります。

 その事についてお話した時、失礼な事も言ってしまいましたが、少しは話が出来る人間だと思ってもらえたのかもしれません。自身の作品の紙ジャケ再発のニュースを、別のフロアで働いていた私の所までわざわざ伝えに来てくれた事には感激しました。

 いつしか氏が来訪する時間とも合わなくなり、私もストレスが限界を超えて退職。それ以降は「杉真理とコンビを組んで活動している」という情報を聞いたきり、かつて会話を交わした事すら遠い過去の記憶へと移ろっていました。そして、再びその名を聞いたのが今回の訃報。ショックは大きかったです。

 前職時代は辛い思い出ばかりでしたが、それでも無駄ではなかったと思うのは、多くの友人と出会えた事(殆ど疎遠になってしまった人ばかりだけど…)、そして村田和人氏や加藤和彦氏とほんの少しだけでも会話出来た事が大きいです。

 

 両名のご冥福をお祈りします。

 

 

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You want to go home and rethink your life

 多分今年いっぱいSW話は続いていくと思われます。しかも年末にはスピンオフ映画『Rogue One』の公開も予定されているので、来年もこんな感じかもしれませんが。

 

 今回、実はそこまでグッズを買っていません。

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 安いのしかないですね。ユニクロ関連は含めず。

 あとはこれ。

STAR WARS フォースの覚醒前夜 ~ポー・レイ・フィン~ (講談社KK文庫)

STAR WARS フォースの覚醒前夜 ~ポー・レイ・フィン~ (講談社KK文庫)

 

  まだ読んでませんが。

 友人には、スカイツリー限定のグッズを頂きました。ありがとうございます。

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 レイの光るバッジは、地元の暗い道を歩くのに役立ちそう。まさに“Ray”ですね(キャラの方のスペルはReyだけど)

 

 今までも多くのお金をSWに落としてきましたが、あれもこれもという程ではないし、コンプリート欲もありません。

 フィギュア以外には、ユニクロTシャツ、ペプシのボトルキャップ、サントラCD、映画のノベライズくらい。もっとも、今回はここら辺を一切買っていないという点で、今までとはかなりの隔たりがありますが。

 単純にそれほど資金が無いというのが大きいですが、やはり昔も今も物欲はCDに向かうので、そこを差し置いて買うという思考があまりないのです。コレクターになれないオタクとは私の事。

 これは例外中の例外です。

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 この時は結構思い切ったなぁ…一度アナキンのライトセイバーを買い逃したせいで、妙に火がついてしまったのが購入動機です。SWグッズに限らず、こういう買い方が多過ぎる。

 

 今回はいつものベーシックフィギュアを買ってないのが一番の変化でしょう。

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 10年前(!)のこの記事の通り、壁を埋めていたフィギュア。ルーク3部作(EP4~6)とアナキン3部作(EP1~3)以降の事を全く想定しておらず、これ以上飾るスペースがありません。それが一番の原因。

 上のライトセイバーの写真でもわかる通り、EP3のフィギュア列の下に『クローン大戦』(2Dアニメ)などのスピンオフ列をリンク先の記事を書いた以降に設けましたが、まさかこの時は新たにEP7以降が制作されるなどとは予想もしていません。

 

 一応、数を圧縮して整理すれば、縦に9列確保出来る事がわかりました。つまり、EP9までのフィギュアを収める事も可能ではあるわけです。

 しかし、エイリアンやドロイドのデザインがさほど魅力的には感じられず、レイとポーくらいしか欲しいと思うようなフィギュアが存在しないEP7以降にスペースを割く必要が果たしてあるのか。フィンも買おうとまでは思わないし、ファースト・オーダーの木偶の坊達もネタとしては楽しめるけど、フィギュアを飾ろうとまでは…まして、ディズニーは「EP9以降も作る可能性がある」という危険な発言をしているらしいので、9部作で収まる保証はどこにも存在しない。

 ただし、新作アニメ『反乱者たち』は素晴らしい作品なので、今から集めることは吝かではない。どうせなら、『クローン・ウォーズ』の列も確保して、もう一度整理し直そうか?などと考え始めています。CWのフィギュアは、軒並み値段が高騰しているようですが…。

 

 いやはや、10年経っても何ら進歩なし。我ながら業が深いです。

Volution No.9

 気が付けばもうブログを更新する週でした。最近は諸事情によりバタバタしていたので、あまり記事を書く事まで考えが回らず。

 スターウォーズの事をまだまだ書きたい気分ですが、時間が無いので次回以降に回したいと思います。

 

 先日、Twitterでとあるタグが流行っていたため、私もちょっと遅れてその流れに乗りました。

 ツイート内容にもある通り、現在の音楽の聴き方や制作にダイレクトに影響を与えている9枚です。ハッシュタグの「私を構成する」という言葉通りに選出しました。色々とお手本にしているという意味では、ビートルズやジョージよりOasis, The Good-Bye, Jason Falknerの方が直接的かもしれません。

 音楽を始めるきっかけとなったTM Networkを入れるべきかどうか迷いましたが、”原点”“ギター”という意味ではビートルズが、電子音楽という意味ではYMOが存在しており、現在の自分自身はそこまで打ち込み音楽を志向しているわけではないので省きました。「#私を構成する12枚」だったら確実に入れていたんだけどなぁ。その場合の選出作品は、生まれて初めて買ったアルバムである『Dress』か、一番好きな『Self Control』になっていたでしょう。

 

 その後、こんなツイートもしました。

  ふと思い出した事があったのでこんな発言に至ったのですが、どうせなら「(ギタリストとしての)私を構成するギタリスト9人」もやってみたいと思います。

  知らず知らずのうちに影響を受けているであろう9人であり、これも好きなギタリストBest9ではありません。鈴木茂氏やジョニー・マーが入っていない時点で、どう考えてもそういう選出方法ではない事をお察し下さい。

 むしろ、好みで無い人もいるのだが…しかし、自分に刻み込まれた記憶を否定するわけにはいきません。正直に書きます。

 

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白井良明 Moonriders

 小学生時代に夢中になった特撮ドラマ『電脳警察サイバーコップ』。ドラマの内容に関しては今回は触れませんが、生まれて初めてギターの音を意識したのがこのオープニング曲。

 街の時計店に注文して購入したカセットテープを聴くと、イントロから歪んだ音が鳴っている。何だかよくわからないが、これはエレキギターの音らしい。そしてなんかカッコいいぞ…と西園少年は思ったものでした。

 西川きよしの息子である西川弘志が歌うナンバー「明日への叫び ~Cyber Heart~」、そのアレンジャーは白井良明(作曲は井上大輔という豪華な布陣)。この人物がMoonridersのメンバーである、という事を知るのは更に15年以上後の話。演奏しているのが白井氏本人ならば、ライダーズのファンになるよりもずっと昔に彼の音に魅せられていた事になり、初めてギターの音を意識させた記念すべきギタリストという事になります。

 演奏しているのは本人ではない可能性も高そうですが、フレーズを考えたのが彼ならば結局は同じことではないでしょうか。いずれにせよ、好きなギタリストを10人挙げろと言われれば確実に彼はそこに名を連ねるので、影響を受けている事には変わりありません。

松本孝弘 TM Networkサポート, B'z)

 こちらは、TMのライヴ映像で弾いている姿を見ています。ビジュアル的には最初に意識したギタリストでしょう。直接的にどうこうというわけではありませんが、あれほど夢中になって聴いていたTMの音の中で一番聞こえてくるギターを弾いていた人ですから、影響からは絶対に逃れられません。島村楽器の店員さんの口車に乗せられて、彼のシグネチャーモデルYAMAHA MG-MⅱG(アーム付きバージョン)を予約した事すらあります。

 無音状態からコードカッティングなどに入る際などに、彼はピックスクラッチを多用していましたが、それを真似しすぎて実家にあったピックが全てボロボロだった時期があります。速弾きは真似できませんでしたが。ボリューム・ノブを使った奏法は、この人の音が今でも頭に残っているなぁ。彼がB'zとしてビッグ・ヒットを飛ばすようになってからの事は、人並み程度にしか知りません。

George Harrison

 説明不要。

春畑道哉 (Tube)

 今でも好きなギタリストの一人です。当然彼のようには弾けませんし、コピーした事もないですが、あの独特の爽快なトーンには憧れがあります。

田川伸治 DEEN

 いまや日本屈指のギタリストへと成長。凄まじいテクニックをポップに聴かせる技術は素晴らしいの一言。彼がフレーズの完成度にこだわって今ほど速弾きを多用していなかった頃、随分コピーさせてもらいました。ある意味、基本的なアレンジ技術は彼のコピーをする中で学んだ事も多いです。

 特にチョーキングに関しては、ジョージの次に影響受けている人だと思います。

Noel Gallagher Oasis

 これといって好きなギタリストでもないのですが、何だかんだで多くを彼から学んでいます。影響力なら、ジョージの次くらいかもしれません。

 無駄に長くギター・ソロを弾かないようにする、というのも彼から教わった事です。反面教師的ではありますが…いずれにせよ、Oasisは自分にとって重要な位置を占めるバンドだという事は確かです。そこまで熱狂的なファンというわけでもないんですけどね。

Jonny Bull (Rialto)

 ジョニーはジョニーでも、マーではなくブル。無名ですが、狂ったように聴いたRIaltoのファーストで印象的なフレーズを次々に繰り出していたのが彼でした。派手さもないし決して目を見張るテクニックがあるわけではないけど、適材適所な音作りとフレージング。ジョージ的な…というか、ジョージより生真面目で質実剛健といった感じのギタリスト。

 よく聴くと、ゴリゴリした芯のある音を出しているのもポイント。『be@t UK』でも流れていた曲のPVでは、激しい風に煽られながらグレッチのカントリー・ジェントルマンを弾いていたのを思い出します。ちなみに、名前のスペルはJohnnyではなくJonnyらしいので(2ndアルバムのスリーヴより)誤表記ではありません、念の為。

Andy Partridge XTC

 UKニューウェーヴ風のギターを弾こうとすると、自然と彼っぽい感じになります。我ながら発想が貧困です。つまり、活動末期のスピサンにおいては彼が一番のお手本でした。

Bill Nelson

 E-Bowを買った時、当然ながら意識したのはYMO『浮気なぼくら』における彼の自在なギターワークでした。そういう意味では、今のところ最後に研究したギタリストが彼です。

 

 こうやって見てみると、高校時代の一時期聴いたHR/HM系のギタリストが一人も入っていないな…本当になんだったんだ、私の高校3年間。