(Revenge of the) United Minds

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 先日、母の実家にて箪笥の整理と掃除を手伝った。

 主に来客用の布団を仕舞っている所なのだが、我が母が自発的に作業を始めたところ、箪笥の仕切り部分に緩衝材として敷いてある新聞やチラシが出て来た。日付を見ると、何と1979年の1月3日である。この家は1~2度大幅なリフォームが行われているのだが、その時も手付かずのままであったという事だ。

 1979年というと、日本サッカーにとっての“黄金世代”はこの年に生まれた選手を指すのだが、まだ1月のために小野伸二稲本潤一高原直泰も生まれていない。わざわざこのような例を出すまでもないが、ともかく遥か昔の話であるという事だ。

 物持ちが良い、という事は何かを保管出来るスペースをふんだんに持っている、ある意味で恵まれた人だと思っている。私は多くの思い出の品を事あるごとに処分してきた(というより、させられた)ので、いくら時代をダイレクトに記した貴重な資料とはいえ、さすがにこれらを個人的に保管しようと思うほど物好きでもない。よって、素早く写真に収め、データとして持っておく事にした。

 

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 上記ツイートのチラシの裏面(まさにチラ裏)。昔は社員旅行(慰安旅行)が魅力的な勤務条件のうちの一つだったのだろうか。今の若者だと逆の印象を受けるであろう。私も若者ではないが御免蒙りたいタイプ。

 若干勤務開始時間は早いが、17:30に終わるのはなかなか魅力的…ちなみに「早いもの勝ちお早目にどうぞ」というのは社員募集の事ではなく、正月の買い物客への抽選くじの事。昔はお正月に農機具を買ったりしたのだろうか。

 

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 千葉日報テレビ欄から。王氏が再婚したというニュースが流れたばかりだったので、思わず写真を撮った。現代のサッカーにアダプトすれば中村俊輔小野伸二槙野智章あたりで正月に対談番組をやるようなものだろうか。普通にその手の番組なら毎年放送していそうだ。

 

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 ツイートの全体図。この年に行われる衆院選の勢力図をイラスト化したものだと思われる(文章は読んでいない)。現外務大臣の父の姿も。

 

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 外房中心に、一時は県内にチェーン店を多く出していたスーパーのチラシ。これは茂原市内の3店舗の広告だった。盛り沢山の正月の開催イベントなどに、往時の活気を感じて切なくなる。現在では倒産、全ての店舗が閉店しているはず。検索しても詳しい情報が出てこないので、ネット時代になってからのこの店は殆ど話題になっていなかったと思われる。

 このチラシで気になったのは『ジャッカー電撃隊』。戦隊シリーズ2作目らしいが、後追いでチェックした世代の私は全く知らない。今回調べてみて、初めて戦隊シリーズにナンバリングされている事を知った。実家近辺の理容店に『秘密戦隊ゴレンジャー』のムックが置いてあったし、『バトルフィーバーJ』は「戦隊シリーズ第1作」とケイブンシャ大百科か何かに書いてあった記憶があるので(このページにその辺りの事情が記してある)この2作は幼少時から知ってはいたが、『ジャッカー電撃隊』だけは本当に全く知らなかった。

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 Wikipediaの作品ページによればシリアスでハードな展開が子供達に受けず、視聴率低迷の末に打ち切りになってしまった戦隊シリーズで最も短命の作品らしい。後世からの印象だと、見た目が『ゴレンジャー』に似すぎている気もするのだが…。

 この作品の放送は1977年内で終わっているようで、3作目『バトルフィーバーJ』のスタートはこのチラシが配られた1ヶ月後の1979年2月となっている。つまり、1978年は戦隊シリーズが放映されていなかったようだが、1年のブランクがあっても当時の茂原近辺の子供達はこのヒーローの事を覚えていたのだろうか? 子供にとって1年間というのはかなり長い空白期間だと思うのだが。

 

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 テレビ欄。テレビ東京が「東京12チャンネル」である事や、当時の某家電量販店の隆盛を物語る県内の店舗数に目が行くが、注目は9:30からのテレビ朝日『翔べ! モスクワへ ~オリンピックスペシャル~』。翌年に開催される1980年のモスクワ五輪の特集が既に1年以上前から組まれていたわけだが、その後の歴史は多くの人が知る通り。ソ連アフガニスタン侵攻は、この年の12月に起きている。

 この番組に出演した選手達も、当然ながらこの番組放映時点では翌年に迫る五輪に向け胸を高鳴らせていたはずだろう。政治とスポーツは切り離されるべきだが、なかなか現実はそうはいかない。悲しい事である。

 

 ちなみに、これらの新聞やチラシは写真を撮った数分後には全て処分された。40年近く箪笥と布団を守ってくれてありがとう。