(Revenge of the) United Minds

Talkin' 'bout Music, Football(JEF United Chiba) and More.

Back to the Old Culture

 5月15日、1993年にJリーグの開幕試合となったヴェルディ川崎横浜マリノスの試合が行われたこの日。以来、「Jリーグの日」としてサッカーファンの間ではメモリアルな1日とされ、SNSが普及してからはハッシュタグで思い出を語るのが恒例行事となっています。

 私も思い出したかのように追随しましたが、Jリーグカードの当たりをツイートしている方もおられ、それに対抗してみる事にしました。

 当然と言うべきか、私のツイートは特に反響を呼ぶ事もなかったのですが、カードの保管場所を久々に開封した事で、記憶の扉も開いてしまいました。

 凄まじい数のレタリングシート。改めて、自分でもこの量に驚きました。

 

 Jリーグカードやこのシートを保管しているのは、高校時代に入手したキャリングボックス。

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 何せ普段使う機会がないので殆ど手を付けておらず、このボックスの中は私の学生時代(中学生~上京後のバンド時代前期)のまま時間が止まっているのです。
 タイムカプセルというほど重要なものではありませんが、過去の空気をそのまま閉じ込めているという意味ではその通りの役割を果たしている事になります。

 

 上記ツイートのレタリングシートと一緒に保管されていたのが、カセットインデックス。セットで使っていたので、これは当然です。

 今手元に残っているのは、大まかに4パターンに分けられます。

 

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 無地。レタリングするなら一番これが向いている。

 

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 南国や海岸沿いの風景。陽光の下の砂浜、というよりは夕暮れ時の風景写真の方が好きでした。

 

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 イラスト系。店に並んでいる種類はそれほど多くなかった記憶があります。アニメグッズとしてのカセットインデックスは、アニメ雑誌等の付録として付けられるのが主流だったんでしょうか。

 英字だけ並べておけばいい、という感じの適当な英語が泣ける。何となく、ボウイ(バンドの方)の影響を色濃く感じさせる内容(「On My Beat」という曲があった)。
 イラストの絵柄は上条淳士インスパイア…というより、ほぼ『To-y』そのまま。ベーシストだった哀川陽司バックバンド時(左)とソロデビュー後の武道館ライブ(右)のトーイを参照しているとしか思えない仕上がりです。

 

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 都会の風景、もしくは何となくそれっぽいお洒落アイテムを並べたもの。現存していないのでこれだけしか紹介出来ませんが、個人的にはこのタイプが一番好きだった記憶があります。
 「City」という単語とは何の縁もなかった千葉県北東部の田園風景。そんな日常から、あまりにも遠い煌びやかな海外都市(というかUSA都心部)への憧憬を膨らませたのがこういったアイテムでした。
 New Yorkらしき街で生活する主人公の遠距離恋愛を描いたTM Networkの「Confession」が私のフェイバリット・ナンバーである事も、そういった田舎少年の夢想と無関係ではないはず。あの時代に思い描いた未だ見ぬ夢の都への憧れが、この曲への思い入れをより強くさせているのでしょう。
 都会が理想郷でない事は、現在のこの世界的苦境を考えると更に実感が強まりますが、勿論当時はそんな現実を知る由もありませんでした。中央のインデックスで光輝く2基のWTCビルが、今となっては哀しく見えます。

 

 このようなカセットインデックスは、当然ながらオリジナルテープのために使用していました。既存の曲をダビングして自分好みに編集する…というありきたりな使い方よりは、自分たちで録音した他愛ないおふざけトラックの寄せ集めのために必要だったのです。言わば、これらのインデックスやレタリングでジャケットアートを作っていたわけです。それでこれだけの数が必要だったという事。
 今では、ずっとクオリティもオリジナリティも高いものが簡単にPC上で製作出来てしまうわけですが、当時はこれが精一杯でした。何とも恥ずかしい過去ではありますが、「黒歴史」などという重みのない言葉で片付けたくはない思い出です。

 

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 今回、久々にこれらの品々を引っ張り出して思い出しましたが、簡単なレタリングシートが付属しているカセットインデックスもありました。メーカーとしても、やはりセット使いを想定の上での措置だったのでしょう。もはや、失われた文化ですね…。

 理由はあえて記しませんが、「T」「M」「N」の3文字の消費が一番多かった事を当記事の結びの言葉とします。