(Revenge of the) United Minds

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These Things Must Evergreen

  昨年のジョージの命日に、YouTubeにて公開された「All Things Must Pass (2020 Mix)」。


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 本来なら昨年発表されていたであろう『All Things Must Pass 50th Annversary』の嚆矢となる新ミックスのお披露目でしたが、遂にフィジカル・リリースが正式に発表されました。

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 全5形態での発売が予定されているようですが、価格も大体予想通りですね。


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 収録曲の「My Sweet Lord」「What is Life」「All Things Must Pass」を並べただけでもこのド迫力。しかもアルバム全体を通して、この3曲だけが浮き出ているわけではないというのが傑作ぶりを物語っています。

 7年前のApple Years Boxにて『All Things Must Pass』がリマスターされた際、プロモーション映像では「What is Life」がフィーチャーされ、大ヒットシングルである「My Sweet Lord」は取り上げられていませんでした。


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 このボックスに収められたアルバムを個別に紹介する動画でも使われていなかった記憶があるので(現在は50周年記念盤との絡みで削除されたようで確認不可能)、やはりオリヴィアやダニーはこの曲に複雑な想いを抱いているのかと邪推してしまいましたが、今回は堂々とPV冒頭であの印象的なスライドギターが鳴り響いていて安心しました。

 

 注目されるアウトテイク集に関しても、散漫なセッション集であろうというリスナーの予想を許さないかのような、強烈な先制パンチが繰り出されています。


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 何ですかね、この原曲以上にカラフルなアレンジは…イントロのフレーズの新鮮さ、ニュー・アレンジを用意したのかとすら思いました。それこそ30周年記念盤の「My Sweet Lord (2000)」のように。

 私が所有しているジョージのブートレグは北米ツアーのものばかりで、アウトテイクに関しては殆ど持っておりません。数少ない所有物も、アコースティックギターによる弾き語りか、3ピースなど最小限編成のデモ演奏的なものが収められたもののみ(恐らく、共同プロデューサーのフィル・スペクターに向けたデモ・セッションの音源)。『Early Takes Vol.1』で受けた印象を超えるものはありませんでした。

  かつて池袋の中古レコード店(恐らく15年以上前に閉店)にて、『All Things Must Pass』のアウトテイク集と思しきブートCDを見つけた事があります。その時は手持ちが心許なく、次のアルバイト出勤日に買おう…と先送りしてしまったのですが、数日後に訪れた際には既に姿を消してしまいました。

 以降、たまに中古店を覘いても同様の盤に出会った事は一度もないのですが、今考えてみるとあれはかの有名な『Beware of Abcko!』だったのかもしれません。だとすると、音源の出所は同じくスペクター用セッションなので、私が現在所有しているものとそれほど変わらない事になりますね。

 「スタジオ狂のジョージとスペクターのコンビネーションは最高で、何パターンものアレンジを何度も試した(うろ覚え)」というようなレコーディング参加者のコメントがあったと記憶していますが、だとするとデモ音源ではない、別アレンジのヴァージョンがいくつか存在するはずだと考えていました。例えば、30周年記念盤に収録されたホーンが派手過ぎる「What is Life」のようなアウトテイクが。

 今回、そういった音源が確かに存在する事が「Run of the Mill (Take 36)」で明らかになりました。30周年記念盤に収録しなかった事から察するに、ジョージ本人としては不本意な公開となるのでしょうが、それでも聴いてみたくなるのがファン心理というものです。

 問題は、どのエディションを購入するかですが…今年は個人的に出費が多く、かなり悩んでいます。妥協しないためにも、敢えて購入を先送りにするかもしれません。もしくは後から買い足す等も考えています。全てはThe answer's at the end (8/6)...

 

 しかし、世界的なウイルス禍で発表が1年延びたこの50周年記念盤ですが、今年はちょうど『オール・シングス・マスト・パス(ニュー・センチュリー・エディション)』(30周年記念盤の日本盤)、そして何よりジョージの亡くなった年から20周年という事になります。

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 決してポジティブな意味合いでこのタイミングが合ったわけではありませんが、それでもこれも何かの縁なのではないか、と思ってしまう自分がいます。しかし、池袋パルコのCDショップ(現存せず)店内に流れる「My Sweet Lord (2000)」のスライドに衝撃を受けてからもう20年経ちましたか…まさにAll things must passですね。