2019 買った新譜から10枚
ギリギリで12枚目の2019年発売新譜が届いたので、恒例企画を行いたい。リリース順に10枚を並べただけ。
Weezer (The Black Album) - Weezer
UC100V - Unicorn
Titanic Rising - Weyes Blood
Ventura - Anderson .Paak
Special ThanX - The Good-Bye
Cause and Effect - Keane
Why Me? Why Not. - Liam Gallagher
UC100W - Unicorn
From Out to Nowhere - Jeff Lynne's ELO
Hyperspace - Beck
過去の作品との出逢いも含め、邦楽の方が圧倒的に面白かった1年だった。何といっても最大のトピックは、The Good-Bye30年ぶりの新作だろう。
ただのノスタルジーではなく、内容も期待通り、かつ新たな一面をしっかり感じさせる充実の内容。メンバーやスタッフもかなりのプレッシャーがあったと思われるが、見事にそれに打ち克った作品になったと思う。昨年の1枚を選ぶなら、間違いなくこのアルバムである。個人的にも、2019年の彼らに関する出来事から様々な得難い発見や出逢いがあり、記念すべき1年となった。
そして100周年(!)を迎えたUnicornも、まさかのオリジナル・アルバム2作リリース。しかも、新たなフェーズに突入した事を高らかに宣言するような実験的意欲作。まだまだ進化と挑戦が止まらない5人のベテラン、この先も楽しみである。
洋楽はWeyes Blood, Anderson .Paakが白眉で、Jeff Lynne's ELOとBeckも概ね期待通りだったが、他はバラつきがあった。Keaneも活動休止から久々に復帰しての作品だったが、流石のクオリティではあるものの最大の売りであるメロディが些か鈍っているように思えたのが正直な感想。
他にも気になるミュージシャンは試聴を行ったが、それほど共感出来る内容のものはなかった。カリスマ的人気を得ているというBillie Eilishも当然チェックだけはしてみたが、いまいちピンと来ないまま購入を見送る事に。だが、先日とある方との会話中に彼女が話題に上り、再び興味を持ったので、そのうち入手しようと思っている。
再発はやはり『Abbey Road』が最大のトピックだったが、一昨年の『White Album』ほどの驚きはなかった。勿論、そこまで派手な差異ではないとはいえ、確実に音質はクリアなものになっていたのだが。
The Beatlesの話題ならば、今年は『Let it Be』の映像リリースが予定されている(詳細不明)。監督はなんと、『The Lord of the Ring』のピーター・ジャクソンだ。
メンバー間の確執、バンド崩壊を浮き彫りにしたかつての映画から内容を一新、あくまでミュージシャンとして制作に取り組む4人をクローズアップしたポジティヴな内容のものになるらしい。長年ソフト化が行われていなかった映画『Let it Be』だったが、ポールも遂にこの避けていた禁忌とでも言うべき作品を理想的な形にトリートメントし、“ビートルズ伝説”を確固たるものとするために腰を上げたのではないか。
意地悪な書き方をしてしまったが、確かに『Let it Be』収録曲の元となった『Get Back』セッションのブートを聴いていると、そこまで険悪さを感じないのも正直な感想である。ジョンが何かの物真似もしくはギャグをしつこいくらい連発し、ジョージが笑い転げている音声も入っていた。ジョージとポールの口論のようなシビアな場面もあったとはいえ、このように和やかな時間があったのもまた事実なのだろう。
ドキュメンタリー映画『Eight Days a Week』の時のようにサウンドトラックも発売されるだろうし、楽しみでないと言えば嘘になる。もし『All Things Must Pass』の50周年盤が実現すれば、個人的にはそちらの方にプライオリティを置きたいが…。
余談だが、The Beatlesの3作目の主演映画は『The Lord of the Ring』になっていたかもしれない、という話がある。
この記事は6年前のものだが、それよりずっと前に関連本で読んだ事があるのでそれなりに有名な話だったはずだ。ピーター・ジャクソンとの奇妙な縁である。
今年も、心を刺激してくれるような新たな音楽との出逢いを望みます。