2020 買った新譜から10枚
年度末も間近ですが、2020年の新譜のまとめをようやく行います。リリース順。
Lonely Generation - Echosmith
Hotspot - Pet Shop Boys
Storm Damage - Ben Watt
West of Eden - HMLTD
Swimmer - Tennis
The Slow Rush - Tame Impara
Miss Anthropocene - Grimes
After Hours - The Weeknd
Deep Down Happy - Sports Team
Wide Awake - Johnny Hates Jazz
正直に言って、どの作品もさほど驚きはありませんでした。こう書くのが恒例行事になっているように思え、自分の老化を感じますが、偽らざる率直な感想です。
TM Networkのベストも含め、買った新譜の数はほぼ例年と変わらないと思います。世界的に生活様式、及び文化も変わってしまいそうな未曾有の危機は当然私にも直撃しているのですが、よくこれだけ数を揃えられたなと思っています。
ただ、明らかに自分の好みには合わないものもあり、当然ながらそれは外しています。ここに挙げた10枚も、全ての作品に納得しているわけではないのですが…ひとまず、これで決着を付けておきます。
例年、必死になって若いミュージシャンを試聴したり、評判の良い作品をチェックしたりしていますが、2020年ほど「うーん、これはちょっとないわ…」という作品に出会った年はなかったと思います。前身のブログ『United Minds』時代から15年間この企画を行っていますが、作品に物足りなさを感じることはあれど、明確に好みに合わないものはなかったはず。昔と違ってYouTubeで思う存分試聴出来るのに、こういう事もあるのですね。一か八か、ジャケ買いというギャンブルを繰り返さざるを得なかった1990年代以来ではないでしょうか。これはこれで、面白い体験ではありますが。
Pet Shop Boys, Johnny Hates Jazzといったベテラン勢は概ね期待通り。特にBen Wattは素晴らしい。前の2作も悪くはないのですが、シリアスさというか、重い曇り空が浮かぶようなサウンドで、枯れた感じ、渋さばかりが強調されていた気がします。今回はシンプルに、クリアーに、靄が晴れたかのよう。これはかなり良い作品です。
Tame Impara, Grimes, Tennisなどすでにメインストリームになっているミュージシャン達も良かったです。その中でもThe Weekndは白眉。2021年に入ってから購入しましたが、USAにて確固たる地位を築いたのも納得の充実作です。ジャンル名が細分化されすぎてちゃんと把握出来ていないのですが、ブラック・ミュージックをコンテンポラリーに、先人達のマナーを活かしつつ料理した感じ。シンセの音が1980年代を感じさせ、New Wave好きの耳にも非常に取っ付きやすかったです。
2021年も、音楽に対しては同じような聴き方しか出来ないでしょう。それでも、昨年もそれなりに未知のミュージシャンとの出逢いがありました。そういった希有な機会を楽しみに、今年も乗り切っていきたいと思います。