(Revenge of the) United Minds

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単なる九月日記

 昨年訪れた、大原の小浜城址

micalaud.hatenablog.com

 あれからNHKの番組で取り上げられたとの情報もあり、私が昨年前を通った公園で笑福亭鶴瓶が女子小学生と話す映像だけは確認しました。

 今回再び近隣で所用があり、夏の終わりに海でも見てみようかとついでに足を延ばしました。

 

 千葉県で生まれ育ったのに海は苦手だし、家族親族友人達の「とりあえず海に行こう」といったような風潮には幼少時より違和感を覚えながら生きてきた我が人生。むしろ年齢を重ねるにつれ恐怖の対象となってきており、積極的に行こうとも思わないのですが、明らかに普段の生活とは異なる環境である事、加えて夏という季節の象徴となっている事で、遠巻きに眺める分には悪くないかなと考えました。
 それでも海に行った程度の出来事をわざわざ記事にしようとも思わないので、他の史跡を探してみましたが適当なものが見つからない(陣屋址などはあるようですが、ネット上の情報によれば名残となるような残存物が既に存在しないとの事)。ならば、海からの視点で絶壁上の小浜城を見上げ、攻め手の視点でどれほど攻略が難しかったかを実感してみようかと思ったのです。

 

 まずは近くの砂浜にGoogle Mapを設定して向かったのですが、ナビの指示通りでは完全に行き止まり。通り抜けられそうな細い道はありましたが、ロープで封じられており、現地住民の方の「ここを通るな」という強い意志を感じさせます。ここはあくまで私有地であって、マップの案内の方が間違っているという事なのでしょうか?
 住宅地を抜けて海へ抜ける道を探していると、広場のような場所に行き当たり、そこに降りるための銀色の階段も用意されています。

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 右の草が剥げたような道が、海への通路代わりになっているのでしょうか。

 しかし画像ではわかりませんが、この真下に農薬(除草剤)か何かを撒いている方がおり、ここを通り抜けるには接触は不可避の状況。仮にここが私有地であれば私は単なる不法侵入者であり、そうでないにしてもリスクを冒してここを通過する気にもなれず、当初の趣旨を早々と放棄する事に決定。よって、この記事も歴史カテゴリーではなく、単なる日記となった次第です。

 

 結局、小浜城址を再訪するという、何ともテーマのないプラン変更。しかし、それは正解だったと思われます。

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 折しも、海が荒れていたこの日。緩く張られたロープ以外に体を引き留めるもののないこの場所では、強風に煽られての崖下転落すら頭をよぎりました。

 この波の高さ。間近で見たら、恐怖以外の感情は抱けなかったでしょう。

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 現在の状況になってから初めて利用したお気に入りのパン店にて、サンドイッチを購入していた私。食べるタイミングを逸していたので、この入り江で城跡を眺めながらパクつこうかとも思っていたのですが、とてもそんな暢気な状況ではありません。最初の広場の画像の時点で波濤の高さを伺い知る事も出来ますが、ともかく砂浜に降りる事を断念したのは正解だったとここで実感。

 高台から眺める、大原の街並み。

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 鴨川や勝浦に比べると、山が低いですね。

 

 湾側から見る城跡。

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 あの崖を踏破するのはかなり難儀しそう。

 

 陽射しは強いものの、通り抜ける風は既に秋のもの。この空気感、灼ける草の匂い…小中学生の頃の運動会・体育祭の練習を思い出します。

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 単なる荷物置き場かと思ったら、何やら看板が設置されている。昨年訪れた際には、このような表記はなかったはず。盛夏には、この看板通りカフェ&バーとして営業しているのでしょうか。確かに、最高の眺望であるこのロケーション。全くお金の臭いがしないのが不思議だったくらい。

(追記)

 "Cafe Bar Minatoku"の文字が気になり、Googleに何か情報でもないかと当ブログ記事公開直後に検索してみたところ、こんなページがヒット。

ljmarche.jp

千葉県いすみ市は、2013年の月9『SUMMER NUDE』の舞台になったことでも有名。メイン舞台の「カフェバー港区」の看板は、今でもその場所に残ってます。

 夏季限定等の店舗ではなく、ドラマロケの名残だったそう。何とも赤っ恥です。更新直後に気付いたので修正は可能ですが、敢えてこのまま残します。

 真心ブラザーズのヒット曲と同名のドラマが存在した事は記憶にありますが、まさかこの一帯が舞台だったとは全く知りませんでした。昨年この地を訪れた際にも、この看板には全く気付いておりません。

 千葉県の海沿いを舞台にしたドラマといえば、銚子の缶詰工場を描いた『コーチ』が思い出されます。玉置浩二「田園」、そして缶詰「サバカレー」という2大ヒットを生み出した作品でしたが、劇中で使われたマイクロバスが野栄町(現・匝瑳市)の野出浜海水浴場に残されていました。処分に困り、単に放置されていただけのようにも見えましたが…少なくとも、2000年の元日に行った際にはまだその姿を確認出来ました。

 あれから21年が経過しましたが、2011年の3月には九十九里沿岸も大きな被害を受けました。あのドラマの名残は、果たして現在でも無事に残っているのでしょうか。

 

 閑話休題。2021年9月の大原へ話を戻します。

 昨年も私の進路を阻んだ、草木の旺盛な生命力。

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 今年は更に勢いを増しており、写真の位置で先に進む事を断念しました。まだ道の入り口なのですが…。

 

 今年も人気のない小浜八幡神社を参拝。

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 朽ちた錨が置かれていましたが、これも昨年はなかったもの。TVで取り上げられた事と何か関係があるのでしょうか? この年期の入り方、思わず足を止めてしまいます。

 

 ここまで書いておりませんでしたが、あくまで用事を済ませた帰りなので重い荷物を持ちながら移動しておりました。とても身軽に動ける状況ではなく、返す返すも砂浜に出る事を諦めたのは最良の判断だったと思われます。
 前回の来訪時は食事を求めて長い距離を歩きましたが、今年はとてもそんな余裕はなく、外房線の出発時刻に合わせて足早に立ち去る事としました。

 

 しかし、やはり素晴らしい街並み。私の小中学生の思い出の中のまま、時が止まっているかのよう。

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 海は苦手ですが、この風景、そして小浜城址、すっかりお気に入りの場所となりました。

 

 このイラストが、数少ない(とまで書いたら大袈裟だけど)現代・2021年の手掛かりです。

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 素朴な絵柄も、筆書きのメッセージも最高。この元ネタとなった作品の事は未だによく知りませんが、我々の世代だったらどのキャラクターが選ばれていたのだろう? と考えました。私は小学校最高学年に進級する前に週刊少年ジャンプの購読をやめてしまったので、予想したりする事は避けますが。

 

 気軽に来られる場所ではありませんが、また訪れる機会はあると思われます。

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 その頃には、人混みや長距離移動を憂い無く出来るようになっていればいいのですが。